渡辺 佳恵の雑誌にまつわるエトセトラ

Vol.17

Update : 2013/03/05

いつの時代も女子の味方。それが女性誌だなあ、とつくづく。。。

今発売中のCanCamの大特集のタイトルを見て驚いた。「学校で浮かない」「職場で浮かない」だけど、しっかり「私らしい服」を着たい! だ。
「私らしい服」を着よう、というのはいつの時代も女性がうたってきたことであるが、キャッチがなんと「学校で、職場で浮かない」である。私が15年近く編集者をしていた時代には考えられないキャッチだ。あのころは「友達に差がつく」とか「誰よりオシャレに」など、抜きん出ることを煽ってきたし、読者もそういう言葉を求めていた。それが、抜きん出てはいけない、浮かないようにしなくては、というのだ。
KYという言葉が流行った数年前からか、「10代に聞いた、人に言われて一番嫌な言葉」が「空気が読めない」になった。「空気が読めないくらい何よ、もっと嫌なことがいくらでもあるでしょう」と30代の私は思ったものだ。が、最近、10代、20代の女子に取材すると、みな口を揃えて言う「目立つのは嫌」「空気が読めないのが一番イタイ」と。
経済が成長する時代に10代、20代を育った私世代は、やはりこの年になっても「誰よりすてきになりたい」と思っている人が多いのだが、生まれてからずっと不況の時代を過ごした今の若い世代は「浮きたくない」と強く思っているのだろう。今月のCanCamは「浮きたくないよね? でも、おしゃれではいたいよね?」と、そんな今の読者に寄り添ったというわけだ。
それにしても、その消極的な姿勢にやっぱり少しさみしさを感じてしまう。アベノミクスさま、どうか、若者が希望が持てる未来をお願いしますよ~。

≫【女性誌 総合紹介サイト JLove】すべての掲載女性誌 一覧
≫【付録図鑑】最新の女性誌付録を画像、解説付きで紹介!


Back Number

Vol.20
JLove連載 最後のごあいさつ
2013/05/08
Vol.19
本は心の栄養素であり、人生の師匠。だと思う。
2013/04/23
Vol.18
「VERY」人気ゆえの落とし穴にご注意あれ
2013/03/21
Vol.17
いつの時代も女子の味方。それが女性誌だなあ、とつくづく。。。
2013/03/05
Vol.16
「見せて、見せて」願望の最大ターゲット、それが「家の中」。
2013/02/20
Vol.15
「なりたい自分」と「自分に似合う」 どちらも叶えて「髪美人」!
2013/02/05
Vol.14
まさに! まさに! 「今、財力こそ女の武器」
2013/01/22
Vol.13
正月太りの時期、ダイエットってそんなにするべき?
2013/01/08
Vol.12
「エロい」が褒め言葉になって、変えたもの。
2012/12/20
Vol.11
12月! クリスマス! 恋せよ乙女!
2012/12/05
Vol.10
ファッション雑誌は「ストッパー」?
2012/11/20
Vol.09
ツンデレ猫ファッションブーム
2012/11/05
Vol.08
「婚活」の次は「妊活」。どこまで女性は頑張ればいいの?
2012/10/20
Vol.07
「婚活」。この言葉に違和感を覚えてしまうのは、私だけ?
2012/10/05
Vol.06
ちっぽけなプライドより、もっと大事にしなくちゃいけないプライド、ありませんか?
2012/09/20
Vol.05
ファッションやメイク……秋、変わるべき?
2012/09/05
Vol.04
靴とバッグで人生が変わる!?
2012/08/20
Vol.03
いつまで続くの?
“ひどいことしなさそう”系女子ブーム
2012/08/06
Vol.02
自分は「リア充」じゃないと落ち込んでいるあなたへ。
2012/08/06
Vol.01
本格的に「ゆるい」がおしゃれの時代です。
2012/07/20
渡辺 佳恵
渡辺 佳恵
Yoshie Watanabe

’92年から14年間、雑誌「CanCam」のファッションディレクターとしてブームを仕掛ける。 現在は現在はライフ&ビューティディレクター として幅広く活躍中。 女性誌を長年、たくさん見てきた渡辺佳恵さんがJLoveコラムニストとして登場!

<渡辺佳恵公式サイト> http://watanabe-yoshie.com/