渡辺 佳恵の雑誌にまつわるエトセトラ

Vol.01

Update : 2012/07/20

本格的に「ゆるい」がおしゃれの時代です。

 「VERY」と「AneCan」の今月の大特集。「おしゃれな人ほどストレスフリー」、そして「ゆるエレ! やせ見え! コスパよし!」。いよいよ、「ゆるい」がおしゃれの時代が本格的にやってきたなあ、と実感。もちろん、ゆるっとしたカジュアルがいい、という雑誌は昔からあった。でも、それはいわゆる「カジュアル誌」。いまでいうところの「青文字系」というやつ。一方、「VERY」も「AneCan」もいわゆるコンサバ誌。片やおしゃれママ向け、片やおしゃれOLさん向けとターゲットは違うものの、根本に流れてるものは同じ。「ブランドものや高いもの、素敵なことにどんどん投資して素敵な人になっていこう!」という、ざっくり言うと「上昇志向あおり雑誌」なのだ。その二誌が、ストレスフリーなゆるいおしゃれを素敵だと賞賛していることが事件なのだ。まあ、でも、私が編集者をやっていた時代は「街を歩けば全員ブランドバッグ」だったけど、今は「ほぼみんな布製のトートバッグ」だもんね。かくいう私も、編集者時代は「着心地より見た目!」でせっせとブランドものの新作を買い、ヒールを履いていたけど、最近はもっぱらぺたんこ靴しかはいてないし、服も着心地優先で、家で洗えるようなラフなものばかり着てるなあ。“個”の時代で、人にどう見られているかどうかより、自分がどうありたいかが大事で、さらに不況ときたものゆえのこの「ゆるいがおしゃれ」時代なんだろうなあ、と思います。人の目ばかり気にして、自分が本当に心地よいことを見失ってしまってた時代よりずっと幸せな気がするし、本来はあるべきな気もしますが、人はそもそも「好奇心」と「欲」が成長させるもの。ある部分、ゆるくていいから、どこかにひとつ「暑苦しい部分」は持っていて欲しいものだなあ、って思います。



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本格的に「ゆるい」がおしゃれの時代です。
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渡辺 佳恵
渡辺 佳恵
Yoshie Watanabe

’92年から14年間、雑誌「CanCam」のファッションディレクターとしてブームを仕掛ける。 現在は現在はライフ&ビューティディレクター として幅広く活躍中。 女性誌を長年、たくさん見てきた渡辺佳恵さんがJLoveコラムニストとして登場!

<渡辺佳恵公式サイト> http://watanabe-yoshie.com/